色々な色を取り揃えた配色表

AirPriにも使える! 色のCMYKとRGBについて

AirPriを使えば、あなただけのオリジナルシールやオリジナルステッカーを、格安で作成する事ができます。 このページでは、オリジナルグッズを作る時に迷いがちな色についてお伝えしていきます。

AirPriにも使える! 色のCMYKとRGBについて

AirPriを使えば、あなただけのオリジナルシールやオリジナルステッカーを、格安で作成する事ができます。 このページでは、オリジナルグッズを作る時に迷いがちな色についてお伝えしていきます。

色々な色を取り揃えた配色表

CMYKカラーとRGBカラーについて

あなただけのオリジナルグッズを作るときにこれを覚えておくと便利です!

この世界には本当に数えきれないくらいの色がありますよね。細かく分ければキリがありません。もともと日本人というのは、昔から豊かな四季があるため、色にはとても繊細だったのはご存知ですか?今回の記事では、そんな色についてです。 オリジナルデザインのTシャツや、トートバッグ、シールやステッカーなどが簡単に作れるというのは、AirPriならではのイイ所です。 が、デザインしたときと印刷したときで、同じ色を使っているのに違うように見える色が使われている……となったら悲しいですよね。せっかく作ったオリジナルデザインの一点ものが台無しにならないように、この記事を読むことで印刷業界の色の表現などについて理解を深めていただければ嬉しいです。

日本の四季ごとの色合い

1. 色ってそもそもなに?

色について考えたことはありますか?普段の生活では、服を選ぶ時や何か買うときに考えるでしょうか?この「色」ってそもそもなんでしょうか?少し理科の授業になりますがここでお伝えしていきましょう。 人間が物体を見て色を認識するときは、実は物体そのものの色を見ているわけではありません。えっ? じゃあ何を見ているの? と思われるかもしれませんが、実は人間は「物体に反射する光の色」を見ているのです。 例えば「緑」を見ているとき、太陽光や電球からの光は全ての色が混ざった光が飛んできていますが、そのうち「緑以外の色は物体に吸収されている」現象と、「緑だけが反射して目に飛び込んでくる」現象が同時に起こるため、それが「緑」だと脳は判断しているのです。

人間が色を認識するときの図

2. 色が違う!?

右の図を見ると同じような色が2つずつ並んでいますよね。私は虹が好きなのでこの図を見るとなんだか元気になりますが、並んでいる似た色、実は同じ色なんです。プロセスカラーとも言われています。どう見ても「同じ色」とはいえないと思いますが、同じ色なんです。 えっ? どういうこと?その疑問についてお伝えしていきましょう。 色の表現方法には2種類あります。一つは「CMYKカラー」と呼ばれているもので、もう一つは「RGBカラー」と呼ばれているものです。まずは、CMYKカラーの方から紐解いていきましょう。

RGB配色とCMYK配色の違い

3. CMYKってなに?

まずは「CMYKカラー」についてです。どこかで聞いたことありますか?そう、プリンタで使われている色の表現方法で、印刷などに用いられる色の三原色です。印刷ではこのCMYKを使って様々な色を表現しているというわけです。 CMYKの色は右の図のように表現されます。色が重なるにつれて、どんどん色が濃くなりますね。混ぜれば混ぜるほど暗い色、黒っぽい色へと変化するため、CMYKによる色表現は「減法混色」や「減法混合」とも呼ばれています。理論上はこの色のさまざまな組み合わせによって、真っ黒以外の全ての色を作ることができます。 実は3つの色を混ぜても真っ黒にはなりません。なので、この三原色に加えて「黒」が存在しており、4つの色を合わせて「CMYK」と呼んでいます。C・M・Y・Kというのはそれぞれの色の頭文字をとって並べたものです。それぞれ簡単に見ていきましょう。

CMYKの配色

「C」とは?

Cyanの頭文字のC。「シアン」と読みます。シアンは右のような色です。簡単にいってしまえば、青っぽい色ですね。日本工業規格においては「明るい青」と定義されています。日本では一般的に使う用語ではなく、デザイン、印刷関係の人々が主に用いています。古代ギリシア語で「暗い青」を意味するcyanosという単語が由来となっていますが現代では明るい青を指し示す言葉になっています。色に繊細な日本では、「水浅葱色 (みずあさぎいろ)」「藍緑色(らんりょくしょく)」といわれることもあります。

CMYKの色のうちCを表すシアン

「M」とは?

Magentaの頭文字のM。「マゼンタ」や「マジェンタ」と読みます。マゼンタとは右のような色です。簡単にいえば、ピンクのような紫のような色ですね。日本工業規格においては「鮮やかな赤紫」と定義されています。イタリアのミラノの西にあるマジェンタという都市の名前で、この染料が商品になった1859年、イタリアを統一するきっかけになった「マジェンタの戦い」で勝利をおさめたという史実に由来しています。日本では、「紅紫色(こうししょく)」といわれることもあります。

CMYKの色のうちMを表すマゼンタ

「Y」とは?

Yellowの頭文字のY。「イエロー」と読みます。見慣れている色ですね。黄色です。日本工業規格においては「鮮やかな黄」と定義されています。語源は古代ヨーロッパのゲルマン語で、「geolow」が変化して「yellow」になりました。起源がとても古い色ですね。よく「太陽を表す色」として用いられ、キリスト教や仏教など、宗教でも使われている色です。色彩感覚が豊かな日本では「萌黄色(もえきいろ)」だったといわれています。見ていると元気になる色ですね。色が人間にもたらす心理的影響については後ほどお伝えします。

CMYKの色のうちYを表すイエロー

「K」とは?

Key plateの頭文字のK。「キープレート」と読みます。CMYKのKを日本語の黒(Kuro)の略だと認識している人も多くいますが、それは誤り。正しくは、Key plate(キープレート)の頭文字を取ったものです。キープレートとは、画像の輪郭や罫線、文字などを表現する印刷板(プレート)を指し、この印刷版によく黒が用いられていたことから、Kが黒を表す由来になったとされています。印刷で黒を表現する場合「リッチブラック」と呼ばれる設定を用いることもあります。リッチブラックはK(墨)インキにCMYインキを掛け合わせて作成する黒のことで、深みのある美しい黒に仕上がります。この違いは、後で詳しくお伝えします。

CMYKの色のうちKを表す黒

4. RGBってなに?

RGBは聞いたことがありますか?実はCMYKよりも皆さん使っています。これは赤を示すRedの頭文字「R」、緑を示すGreenの頭文字「G」、青を示すBlueの頭文字「B」をそれぞれ取ったものです。つまり「赤緑青」ということです。 これは「光の三原色」と言われていて、パソコンやテレビ、タブレット、デジタルカメラなど、光を使って色を表現するときに用いられるものです。 色は右の図のように表現されます。CMYKと決定的に違う点は色をどんどん混ぜたときです。CMYKは混ぜるほど「黒に近づいていく」のに対し、RGBは混ぜるほど、発光して色を変化させていくので「白に近づいていく」のが特徴です。このため「加法混色」や「加法混合」と呼ばれています。 この図だと黒がありません。RGBの場合は光による色なので、黒は「全ての色を消す」ことで表現されます。

RGBの色の配色

フルカラーってよく聞くけど・・・

よくテレビなどで、「フルカラー」という言葉を耳にしますよね。これは「RGBカラーの全色」という意味ですが、全部で何色あるのでしょうか? Rの赤で考えてみましょう。2進数のコンピュータが表現できる赤色は、8ビットで256色。これが他に青と緑もそれぞれ256色ずつ持っているので、256×256×256=16,777,216色(1677万色)表現できるのです。

フルカラーのテレビを見る兄弟

5. 色の数値化

ここまでCMYKとRGBをみてきましたが、大体違いは分かりましたか?色を表現するのに表現方法が二つもある理由は「印刷関係」か「ディスプレイ」かの違いです。それをコンピュータに理解してもらうには、「色を数値化」する必要があります。ここでそれぞれの色の表現方法について簡単にお伝えしておきましょう。

色を数字で表すイメージ

「RGB」の表現方法

RGBの色をコンピュータに理解してもらうために色を数値化します。RGBの場合はわりとイメージがつきやすいと思います。0〜255まである色の階調で表します。255に近くなるほどその色が濃くなります。右のオレンジ色を作る時は、「赤=○○」「緑=○○」「青=○○」というふうに3つの色をブレンドして作ります。いくつか例を出しておきましょう。

RGBの色の配色を表している

この白色....R=255 G=255 B=255 の色です。

RGBでの白色

この黄緑色....R=79  G=201 B=0 の色です。

RGBでの緑色

この紫色....R=138 G=127 B=255 の色です。

RGBでの紫色

このピンク色....R=255 G=127 B=206 の色です。

RGBでのピンク色

この黒色....R=0  G=0  B=0 の色です。

RGBでのピンク色

RGBは「光の三原色」なので、255に近づくほど「その光の色」が濃くなります。それぞれの色を255にすれば白になり、それぞれの色を0にする(光がない)と黒になります。 上の例のように、R=○○、G=○○、B=○○のように表記して、一つの色を表しています。

「CMYK」の表現方法

CMYKの色の表現方法はちょっと変わっています。皆さん中学校ぐらいの時に数学で習った2進数って覚えていますか?世の中は大体が10進数ですがコンピュータは0か1で表す2進数です。これがCMYKで色を表現するときは16進数で表現されます。 「0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、a、b、c、d、e、f」の16個の文字の組み合わせで表されます。このままは話を進めていくと数学要素が強くなってしまうので、ここでは(CMYKの色は、1〜10とa〜fの16個の文字で表現されるんだな)と覚えておく程度で大丈夫です。いくつか例を出しておきましょう。

CMYKの色の方言方法のイメージ

この薄い緑色....#94ffc7 の色です。

CMYKの色での薄い緑色

この赤色....#ff000e の色です。

CMYKの色での赤色

この薄紫色....#ca7fff の色です。

CMYKの色での紫色

上の例のように、CMYKでは「#マーク」の後に6桁の数字とアルファベットの16進数で表記して、一つの色を表しています。 ちなみに、黒は「#000000」と表記し、白は「#ffffff」と表記します。

6. CMYKをRGBに変換したらどうなる?

CMYKとRGBでは表現できる色の種類が違う!?

RGBはパソコンやテレビ、デジタルカメラなどでの光による色の表現方法、CMYKは印刷する時の色の表現方法だということを見てきました。お気づきの方もいると思いますが、RGBカラーとCMYKカラーでは表現できる色の数が違います。RGBは1色255階調なので、1色は0〜255までの256階調です。これが3色あるので256×256×256=16,777,216色(1677万色)です。 CMYKは一色100階調なので、1色は0〜100までの101階調です。これが4色あるので101×101×101×101=104,060,401色(1億4百万色)です。CMYKの方が約6.2倍も多くの色を表現できます。 と、理論上はこうなりますが、人間の目ではCMYKの1%の色の違いを認識できないため、実際に表現している色は数千色と言われています。そのため、色域ではRGBの方が広い範囲になります。 そもそもの三原色の基準が「光の三原色」なのか「色の三原色」なのかによって、RGBとCMYKでは表現色が若干変わってしまうのです。

RGBの色とCMYKの色の変換について理解できない犬

色域とは?

今出てきた「色域」って聞いた事がありますか?色域とは、人間の目で認識できる色の範囲(可視領域といいます)の中で、ディスプレイやプリンタなど色を出す機械が再現可能な色の範囲のことを指します。右の図で一番大きなお米のような形が人間の目で認識できる色の範囲です。 その中に示した白で囲った領域がRGBの色域で、黒で囲った領域がCMYK の色域です。その面積が大きいほど、さまざまな色をより細かく表現できるといことになります。CMYKとRGBでは、ご覧の通り色域が異なります。現代においても、人間の目はとても優秀ということがわかりますね。 ではAirPriでオリジナルTシャツにプリントするために、例えばスマホで作ったRGBカラーのデザインを、CMYKで色を表現する印刷を行うとどうなるでしょうか?次で見てみましょう。

人間の目が認識できる色域とRGBの色の色域とCMYKの色の色域

色が変わる!?

RGBは「光の三原色」でCMYKは「色の三原色」なので表現方法が全く別です。そのため、「一番近い色で表現している」が答えになります。しかし、色によっては発色が結構違う色も出てきます。 右の例のように、RGBをCMYKに変換すると少し色が変わります。同じ色を横に並べて比較すると、CMYK は光の表現ではない為にちょっとくすんだ色合いになるように映ってしまいます。これは色の表現方法が違うため避けることのできない事実です。AirPriでは皆さんがデザインしたオリジナルTシャツやオリジナルトートバッグなどで、できるだけ色が変わらないように、ある仕掛けがあります。それは後ほどお伝えするとしましょう。 その前に、色の中でも特に皆さんがよく使用する黒。色の中では、黒は少し特殊ですので、次の章で黒についてお伝えしていきましょう。

RGBの色とCMYKの色の違い

7. CMYKの「K」と「リッチブラック」について

CMYKで黒を表現するときは、Kを100%にしたものが黒100%です。でも実はそれは印刷すると黒ではありません。「薄い黒っぽい色」になります。右の図で上が「K=100」で作った黒です。それに対して、真ん中の黒の方がより黒っぽくみえませんか?実はこの黒は他の色を混ぜて作っています。 「C=100」「M=100」「Y=100」「K=100」で作った黒です。とっても黒いですね。この、いろいろな色を混ぜ合わせて作った黒のことを「リッチブラック」と呼んでいます。一般的にはリッチブラックの方が、美しくしっとりとした締まりのある黒に仕上がるといわれています。 ではその一番下の黒はどうでしょうか?これはAirPriで採用しているリッチブラックです。真ん中の黒とそんなに変わらないのがわかると思います。これもリッチブラックです。 ただ、印刷において黒の表現は頭を悩ませます。実は真ん中の色の配合で黒を作ると、インクが容器の壁で固まってしまうからです。そうすると結局コストが上がってしまい、価格も上げざるを得ません。 黒を作るとき、各色の配合は印刷会社によって違いますが、AirPriでは一番下の各色の配合にすることによって、インクが固まるのを防ぎつつも、お客様が求める「真っ黒」を表現しています。要はインクが固まらないギリギリで、かつリッチブラックが表現できる配合を実現しているわけです。 とはいえ、皆さんはAirPriで注文する時に、ここまで考えなくても大丈夫です。「黒」と「リッチブラック」があるんだなぁと覚えておいてもらえると嬉しいです。

AirPriで表現できる黒色と他の黒色との違い

AirPriはRGBとCMYKの色の違いを自動化!

CMYKとRGBでは、なぜ色が少し違うかということはお分かり頂けたでしょうか?どこの印刷会社でも、お客様からのRGBで作った入稿データをCMYKに変換して印刷していますが、若干色が変わってしまっているのです。AirPriでは、なるべくお客様のイメージ通りの色で表現し、その色の違いを最小限にしようというところから、色を一番近い色に自動変換してくれる機械を導入しています。仕上がりがなるべくお客様のイメージ通りになるように、企業努力は惜しみません!

AirPriは色の違いを自動認識できる

8. 金、銀、蛍光色は印刷できる?

印刷は、CMYKカラーでフルカラーを表現することができますが、「特色」と呼ばれる、金、銀、蛍光色、蓄光色はAirPriでは対応しておりません。シール印刷のときは、下地でゴールドやシルバーを使うことはできますが、インクでは特色印刷はありません。今後ご要望が多ければ、もしかしたら特色印刷も承る事ができるようになるかもしれないので、ここは今後注目してくださいね。

AirPriでは特色印刷はできない

9. 色がもたらす心理的な影響について

世の中には色々な色が溢れています。私は緑が好きですが、皆さんは好きな色がありますか?色というのは人間の心理にとても影響を与えます。 赤を見ると元気になる!青は落ち着く時の色などありますが、代表的な色を「デザインに大切な色の影響について」という記事でまとめてみましたので、これからAirPriでTシャツの色やデザインを何色にしようかな〜と思っている方は、ぜひ参考にしてください。

色々な色で作られているハート

10. まとめ

さぁ、色の世界はいかがでしたか?それにしても人間の目はとても優秀ですね。とても色域が広く、現在の技術を持ってしても全てを表現できていません。今後もしかしたら全てを表現できる新しいカテゴリができるかもしれませんね。 光の三原色と色の三原色の違いによって、色に若干の差が出てしまうのは仕方ないのですが、AirPriはその差を機械による自動化によって、なるべくお客様の色のイメージを追求していきます。皆さんのイメージ通りのオリジナルグッズを作って、皆さんの人生に色を添える事ができればAirPriとしてもとても嬉しいです。

11. ※色の他の記事

色の世界はまだまだ奥が深いです。この記事では、「光の三原色」と「色の三原色」による色の違いについて触れてきました。デザインで色を2色以上使うことも多いと思いますが、そんな時は、「AirPriでも使える!デザインの配色パターン(前編)」やという記事や「AirPriでも使える!デザインの配色パターン(後編)」がオススメです。合わせて読むと色についてもっと深く知ることができます。